音楽感想(温)

My Favorite Songs

【決め手は中盤のフォーメーションチェンジ】パワーポップの超名盤だと思うThe BethsデビューAL感想

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😊祝・新譜リリース😊

今月7月に2ndアルバム「Jump Rope Gazers(2020)」をリリースしたThe Beths、新譜の鑑賞前に大好きすぎてやばい2年前のデビュー作「The Future Me Hates Me(2018)」のよさをまとめる 笑。

 

※本感想は2年前に書いたThe Bethsの感想を改めて書き直したもの

※新譜の感想ではない

 

 

目次

 

 

 

The Bethsの魅力

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2018年当時のアーティスト写真

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The Bethsの大きな特徴といえはやっぱり、無邪気でポップな性質がよく表れたリードボーカルのエリザベスの存在と、ブルース・クラシックロックの影響を根強く受けたような高い技術力を誇るジョナサンのロック要素。印象的には、ラウンドの前髪スタイルの性格によく表れてるようなエリザベスのキャッチーでポップなキャラクターがめちゃめちゃ強いのだけど、その中に60s~70sのハードロックにも通じるようなオーバードライブのギターが効いた年代物のロックンロールのアイディアが適応されてる感じ。王道のパワーポップという一種の分かりやすいジャンルものではあるのだけど、トラディショナルなものすら感じさせる正統派のロックギターを活かしてワクワクするような可愛さやピュアネスを強調するというオリジナル性がとても秀逸で、本当にめちゃめちゃ魅力的なバンドだと思う。具体的には、心が弾むようなハッピーなフィーリングをアクセル全開のドライブがかったハードロックで表現するGreat No One (M1)や、ジョナサンのうますぎるブルーステクニックのギターソロで音楽の楽しさが抜群に引き出されるWhatever (M9)など。エリザベスならではのパワーポップによる楽しいフィーリングの表現力が本当に高品質なのに、Cloud Nothingsのようなネバネバしたオーバードライブのギターサウンドもめっちゃ楽しくて本当にたまらない 笑。

さらには、もともとバンドの結成までメンバー達が大学でジャズをやってたということもあり、演奏スキル的にとても余裕がある部分も魅力的だと思う。本アルバムのリードトラックであるFuture Me Hates Me (M2)や、You Wouldn't Like Me (M4)などの安定感とかがまさにそう。特にジョナサンのギタープレイはチョーキングの細かいところまでサウンドの鳴らし方が本当に丁寧で、ギタリストの中でも優等生みたいな存在感が感じられる。ドラムのイヴァンも繊細な音を意識するジャズ特有のレギュラーグリップだったり、器用さが演奏スタイルの部分にも表れてたり。そういったポップとロックの要素・キャラクター性・オリジナリティだけでなく、余裕のある演奏や安定感などもThe Bethsのよさ要素の一つだと思う。

そんなThe Bethsだけど、Future Me Hates Meはアルバムとして本当にやばいので、次にアルバムの序盤・中盤・終盤について言う。

 

 

 

 

 

【序盤】パワーポップとして第一印象

Great No One (M1)~You Wouldn't Like Me (M4)

「Future Me Hates Me」という本アルバムが本当に超超超傑作なのは、前半1曲目から4曲目までの正統派パワーポップバンドとしての印象操作にまんまとハマってしまうというところ...!!笑。まずここが本当にやばい。序盤で用意されてるThe BethsのFuture Me Hates Me (M2)とYou Wouldn't Like Me (M4)の二大リードトラックがめちゃめちゃそう。

 

序盤におけるメンバーのフォーメーション(私的イメージ)

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エリザベスのキャラクターが主体に感じられるような明るく元気なベーシックのパワーポップの作風。The Beths特有の熱量のあるロックンロールの要素はあくまでバッキングに徹していて、ポップの枠を超えることがなく安定してる感じ。特に明るく元気なエリザベスのキャラが本当にめちゃめちゃ印象的なのもあって、序盤のリードトラックにおけるパワーポップの音楽性がエリザベスのイメージと脳内で深くマッチングするところがある 笑。MVの雰囲気から伝わるように、エリザベスの人間味溢れるキャラって本当に最高に魅力的..。

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"The Beths"ってバンド名の"beth"ってElizabethのbethから来てるんじゃないかな?もともとバンドはジョナサンのオファーから始まってるけど、ロックスキルの高いジョナサンがロックではなくパワーポップとしてバンドをプロデュースしてるあたり、エリザベスをメインに置いた音楽性を目指してる感じがする。Great No One (M1)やUptown Girl (M3)のような熱量高めのアップテンポなナンバーも序盤に含まれてるけど、曲調的にはやっぱりエリザベスのハッピーな楽しさが強い感じ。

特に当時はアルバムのリリース前から先行曲としてFuture Me Hates Meが公開されていたし、リスナーが鑑賞前からアルバムの作風をジャンル的に王道のパワーポップだとある程度決定してたのも大きかったなって。まずここが、想像を超えるその先の展開の意外性を高めまくる印相操作として完璧であったのだった...笑。

 

 

 

 

 

【中盤】パワポの印象を破壊するフォーメーションチェンジ

Not Running (M5)~Little Death (M6)

超魅力的なエリザベスのキャラクター性を活かした最高のパワーポップの序盤から一変、ここで突然、バッキング隊による本気のロックが炸裂する...!!

 

中盤におけるメンバーのフォーメーション(序盤と比較的に)

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イメージ的には、エリザベス主体だった序盤のフォーメーションよりも、比較的ジョナサン率いる裏方のバンド隊がもっと前に出てきたような感じ。この序盤からのフォーメーションチェンジが本当に最高すぎてやばい。。。笑

アルバム中盤の5曲目のNot Runningで、4曲目のYou Wouldn't Like Meの印象からは本当に微塵も想像できないくらいクールでかっこいいロックのパートが始める。今までのパワーポップで表現されてたエリザベスの明るくハッピーな印象が全て嘘だったかのように感じてしまうほど、切ないフィーリングと熱い思いが溢れた本気のロックのやつ。ギターをかき鳴らしまくったり、シンバルも連打するように激しく打ち鳴らしたり、音楽的にはハードロック・エモの領域まで到達するような熱量がある。このギャップの作り方、意外性が楽しめるアルバムとしてのストーリー性、言い換えれば「"実はこうでした~"みたいな衝撃的展開の用意」というか、「力を秘めた主人公が切り札を使うような最大の見せ所」みたいなやつ、この部分が本当に本当に最高すぎてやばすぎる。初めて何も知らずにアルバムを通して聴いたときは、グッときまくるあまり思わず死にそうになった 笑。本当にめちゃめちゃ想像を超えるインパクトがある、これに初めて出会える人が本当に羨ましい 笑。

特に6曲目のLittle Deathは、ハードロックのバッキング隊がエリザベスのキャッチーなメロディー力をめちゃめちゃ借りて、この上なく熱くなれるような最高の盛り上がりのパートを持ってるところが本当にたまらない。ラストに差し掛かる部分でリードボーカルにメンバー全員の熱いコーラスを重ねて盛り上がりをもっと高めていく感じ。燃えるように打ち鳴らされるドラムのシンバルのサウンドも相まって、もう本当にめちゃめちゃ感動して泣きそうになる。この情熱、この感動、他の一般的なパワーポップでは考えられないと思う。そのくらいギャップが効いててインパクトがやばい。

 

 

 

 

 

 

【終盤】とどめの一撃 "The Beths"

Happy Unhappy (M7)~Less Than Thou (M10)

エリザベスの印象が強いパワーポップの序盤、それとは対称的にバッキング隊のロック力が炸裂した中盤をそれぞれを経て、メンバー・バンドとしての深みがやばいほど感じられるThe Bethsの本領発揮、終盤のパートが始まる。。。

 

終盤におけるメンバーのフォーメーション(序盤・中盤を経て)

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序盤・中盤のパートを経たからこそ、エリザベスだけでなくメンバー全員の存在をもっと素敵に感じられるような深みが出まくるのだけど、それを利用しつつ、音楽的にも感動のフィナーレパートを用意してるのが本当にずるすぎる...笑。具体的には、River Run: Lvl 1 (M8)やWhatever (M9)など。The Bethsの持ち味であるエリザベスらしいハッピーなポップセンスと、バッキング隊含めジョナサンの最高のギタースキルを活かしたロックセンスの二つを同時にフル出力したような感じ。序盤のパワーポップと中盤の激アツロック、これまでの様々な思いを抱えながらエンディングに向かっていくような充実した大スケール感もあるし、曲調的に序盤とは少し違うキラキラしたロマンチックさのハピネスもあったりして、本当にたまらないほど感動する。特に9曲目のWhateverに関してはメロディー・曲構造など、楽曲として完成度が本当に高くて素晴らしい。中でも私的に間奏のギターソロの入りが死ぬほど好きで、何度聴いても顔面がぐしゃぐしゃになる。かわいらしさもある正統派のパワーポップでどうしてこんな壮絶なエモーションを描き出せるのか...、ジョナサンのギターソロの音の選び方は本当にすごい。このWhateverがThe Bethsのデビューソングということだけど、これをラストに持ってくるの、本当にめちゃめちゃ大好き 笑。

 

 

 

 

 

 

 

新譜「Jump Rope Gazers」における私的大事件

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2019年、ドラマー イヴァンが脱退

 

初めて情報を知ったとき、「本当ですかーーー?!?!」ってなった 笑。「Future Me Hates Me」、激アツロックの中盤パート然り、ドラム本当に大好きだったのに...泣。Death Cab For Cutieのように、ドラマーの変更によってさらに大好きになるようなパターンもあるにはあると思うけど、私にとって結構ショックな案件だった。メインのエリザベスとジョナサンさえいればどう変わっても大丈夫じゃないかなとも思う反面、私的めちゃツボだった激アツロックがこれから聴けないかもしれないと思うと変に落ち込んでしまう...笑。

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と思ってたけど、新しいドラマーすごく優しそうな人だった

新譜はまだ聴いていない(はよ聴けや)

 

 

 

 

Crush(Floating Points)のやばさ

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😊祝フジロック出演😊

(開催されない可能性も十分あるけど...とりあえずね!)

 

2019年のアルバムの中でも5本指に入るレベルで大好きな作品、Floating PointsのCrushの私なりの大好きポイントを述べる。

(ちなみに私の2019年ベストアルバム)

(ちなみに私の2010年代ベストアルバム)

 

 

目次

 




 

 

 

 

超高級なサイバネティックワールド

 Floating Pointsの本作は、Autechreの諸作品やObjectのFlatland(2014)などのように、コンピューター内部やインターネットのデータ空間を表すようなサイバネティックワールドのイメージを着実に具現化してる音楽だと思う。ビートが精密に繰り出されるハウス・テクノの音楽性はもちろん、システムを動作させるためだけに稼働するような電気信号の効果音を多用するテクニックなど。それだけでなく、あてもなく宙を彷徨うようなメロディーのミステリアスや、人情が欠如した無感覚を感じさせる全体の冷たい感触など、動物的で自然的なものが排除されたメカトロニクスの世界観がよく表現されていると思う。本作Crushは、Falaise(M1)やSea-Watch(M10)のような生楽器系のメロディーを強調したトラックも含め、そのサイバネティックワールドを超充実したスケールで描いているところが本当に魅力的だと思う。音響的にも細部までその世界観をこだわりぬいた完成度、自分が今存在している生の現実世界を忘れてしまうくらい、サイバネティックワールド感がとても濃い作品だと思う。

そういったサイバネティックワールドの創造としてのすごさ以上にFloating Pointsの本作がもっと特別なのは、そのワールドを構成するサウンドの一つ一つの質感がめちゃくちゃ高級だというところ...!!。艶やかなコーティングをされたようにとても滑らかなタッチとか、不純物が一切含まれてないような特上の透明感とか、電気信号のアナログ感やメカトロニクスのニュアンスを失わずに高級感を実現してて本当に素晴らしい。何より、それらが質感的に高級という以上に、自然的なものや人間性などもサイバネティクスで完璧に再現してしまうような"最先端テクノロジー的センス"があるところが本当にすごい 笑。例を挙げると、Anasickmodular(M3)のバッキングのストリングス、アトモスフェリックで自然的な音像などがそう。疑似的に完璧に自然的なものを再現してしまうサイバネティック精度。そういった最先端テクノロジー的センスなども含めて、総合的に音楽がSF映画のような未来的ワールドのリアリティをめちゃくちゃ持ってる感じがする。他のエレクトロニカ作品もなかなか敵わないような高級感と未来的世界観だと思う。

 

サイエンスの過剰な発達、ヒューマニティの消滅

 自然的なものすらサイバネティクスで表現してしまうようなFloating Pointsの未来的なワールドは、今後サイエンスが過剰に発達した近い将来をイメージさせる世界観を持っていると思う。ここでいうサイエンスの過剰な発達とは、例えば実空間と見分けがつかないVRとか、夜空の星々のリアリティに鈍感になってしまうほどレベルが高い立体視プラネタリウムとか、そういった類のもの。テクノロジーの発達による世界への貢献は巨大なものだと思うけど、今後それらの発達によって、今私たちが感じてるリアリティがどんどん変化していくような気がする。高度に学習された人工知能は本物の人間との区別がつかなくなるだろうし、それによってもしかしたら"ヒト"という動物らしさがどんどん排除されて、私たちにとって最も大切な感情や心といったヒューマニティがある意味消滅してしまうのかもしれないし。私的には、本作のCrushが醸し出すサイバネティクスの"無感覚の冷たい感触"というところに、ものすごくそのニュアンスを感じた。疑似的に完璧に自然的なものを再現してしまうサイバネティックのテクノロジー、それによって今私たちが感じている自分自身の本物のヒューマニティが消滅してしまうということ。そんな風な捉え方をしたらこの作品のワールドに対する現実味がとても濃くなって、感動がものすごく強大になった。鑑賞しばらく呆然としてしまうくらい、本当に強いインパクトがある作品だと思う。

 

ヒューマニティが消滅するその瞬間!ベストトラック「Falaise」

 「超高級なサイバネティックワールドの創造」、「ヒューマニティが消滅する現実味」など、もうとてもとても素晴らしい作品。その中で私が特に素晴らしすぎてたまらないと思うところは、「ヒューマニティの消滅」というその瞬間を1曲目のFalaiseで提示しているというところ...!!!!泣。これが本当に素晴らしすぎてやばい。あまりに素晴らしすぎて何度聴いても目ん玉がぶち壊れそうなくらい感動する。

本トラックは今作の中でフルートやストリングスなどの生楽器の存在感が最も強調されてる曲で、Last Bloom(M2)から始まる本題のサイバネティックワールドの入口として用意されている。高級感のあるエレクトロニカというよりも生楽器の"生感"やヒューマニティとしての感覚がまだ多く残されているのに、それらが粉々に消滅していくところが本当に素晴らしい。消えてなくなる最後の最後まで感情は燃え続け、必死に生き続けようとする。感情の消滅をとても見事に表現したフルートの葛藤が本当にやばくって、初めて聴いたときは心臓が潰れそうになるほど感動した。「私はもう死ぬんだ」、「私の感覚は今ここで全て消滅するんだ」、自分の神経の生の感覚が徐々になくなっていく圧倒的なリアリティ。サイバネティックワールドに入る前、ヒューマニティが完全に消滅するその瞬間だからこそ、自分の命がいかに美しいかを実感できるような部分があると思う。そしてその後のサイバネティックワールドへの没頭性も高くなる。アルバムのストーリー性という点でも本当に見事だし、ストーリー性とか以前にこの1曲だけでも本当に本当に最高。

 

サイバネティックワールドのその先へ「Sea-Watch

 まだまだ素晴らしいFloating PointsのCrush、サイバネティックワールドの向こう側に用意されている10曲目のSea-Watchも本当にやばすぎる。

ヒューマニティを徹底的に破壊し、完全なるサイバネティックワールドを存分に展開した後に辿り着く新たな境地。音が無重力空間の中で永遠に響き続けるような音響空間があって、まるで宇宙旅行のようなずっと遠い場所を感じさせるような壮大な果てしなさがある。(実際コスミックな音像とかSF宇宙映画を連想しやすい。)これまでに蓄積されていたサイバネティックワールドの履歴を持って辿り着くという効果もあって、無情な悲しみの奥深さが半端ないものになるから感動のスケールが桁違いに大きい。「ヒューマニティの消滅」、「サイバネティックワールドの創造」、その後にまだアルバムの奥行が用意されているというのがもう...笑。ほんと、頭おかしいくらい内容密度の濃いアルバムだと思う。

 

リアリティの高い死の体験、命の評価

 音楽という芸術媒体は、映画や美術といった他の芸術とは異なり、知識が全くなくても感情にダイレクトに作用する力を秘めていると思う。(音楽以外の芸術は知識がないとよさを実感できない作品が多い気がする。)つまり音楽は、ある感情体験を実現するためにはとても優れたツールであるということ。普段生きてて命が尽きるときの具体的なイメージを持つことなどは難しすぎてできないし、またそのときの感覚を想像することなども私はほとんど不可能だと思っている。でもFloating Pointsが本作の1曲目Falaiseで成し遂げたヒューマニティの完全消滅の感覚は、この上ないほどリアリティが高い死の体験の一つであると思う。身体の神経が全て一つ一つ消滅していくその瞬間、どれだけ痛くて、どれだけ悲しくて、どれだけ恐ろしいか。その瞬間、普段の日常では認識することができない自分自身の命の価値を評価できる。「自分の命がいかに生きているか」ということを叩き込まれるような、本当に鑑賞価値の高いアルバムだと思う。

 

その他の大好きポイント

  フィジカルに添付されてるBirthのスコアが最高すぎてやばい 笑。

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Floating PointsことSam Shepherd氏のサイン入りの生スコア。本当に手書きで作られてるマジもののスコアで、大好きなFloating Pointsの音楽の存在感のリアリティがめちゃくちゃ感じられるから超テンション上がる 笑。スコアを見ながらだとメロディーの味わいがもっと極上になるし、アーティストの意思を解読するようなおもしろさもあって本当に楽しい。(私は昔オーケストラの学生指揮者だったからスコア見ながらめっちゃ音楽聴いてた。)クラシック系のアーティストだとKelly Moranとか本当に大好きなのだけど、こういうスコア作ってほしいなと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

フジロック行きたすぎるよね

(ダメなら仕方ない、、、、、、)

 

 

 

 

 

超個人的に選ぶ「2010年代ベストMV」ランキングTOP15

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15. Tokyo Police Club - "Wait Up" (2010)

ワンちゃん動画。

 

 

 

 

 

14. Tame Impala - "Let It Happen" (2015)

風邪ひいたときとか、身体の調子がよくないとき必ず観てるかも 笑。

 

 

 

 

 

13. Powder - "New Tribe" (2019)

一度は誰でも経験すること。4月から新社会人の私も↑こうなるかもしれないけど、そのときはこのビデオをめちゃくちゃ観て乗り切りたい。

 

 

 

 

 

12. HAIM - "Want You Back" (2017)

このビデオを観ると楽しすぎて泣きそうになる。

 

 

 

 

 

11. Dan Deacon - "Change Your Life (You Can Do It)" (2016)

2:40 からのハイタッチのやつ、やってみたいけど国内のライブだと日本人のシャイな民族性がMAXで出ちゃうから無理だろうな...笑

 

 

 

 

 

10. Fleet Foxes - "The Shrine / An Argument" (2011)

Fleet Foxesの大地を踏みしめるような壮大なインディーフォークの美しさが、ビデオの神々しくてスピリチュアルな部分に作用するのって本当にやばい。

 

 

 

 

 

9. Grimes - "REALiTi" (2015)

「" 現実へようこそ" 」

 

 

 

 

 

8. HEALTH - "We Are Water" (2010)

短編ホラー映画の最高傑作。とにかく音楽の使い方が超上手い。

※グロ注意

 

 

 

 

 

7. MOURN - "Barcelona City Tour" (2018)

これであなたもMOURNファン...笑。

 

 

 

 

 

6. American Pleasure Club - "Let's Move To The Desert" (2018)

過ぎ去っていく時間の一つ一つを、心の底から愛してる。

 

 

 

 

 

5. Alessandro Cortini - "Perdonare" (2018)

観ると死にそうになる。私的アンビエントの最高傑作。

 

 

 

 

 

4. Oso Oso - "Reindeer Games" (2018)

夏が死ぬほど恋しい。。。。

 

 

 

 

 

3. Anna Meredith - "Paramour" (2019)

アンサンブルの喜びをもっと特別に

 Anna Meredithのバンド形態は多様性が豊かでとても特徴的であり、従来のバンドには表現できない異質なアンサンブルのノリがある。ギター、ドラム、シンセサイザーといった基本的なオルタネイティブ・ロックの構造でありながら、ギターに関してはIbanezのバリバリなハードロック系。それでいながら楽曲はシンセサイザーを多用したダンスフロアなハウス・テクノの要素があったり。加えてチェロ、チューバ、シロフォンティンパニーといったクラシック音楽のパート達もある。なんならAnna本人はクラリネットの達人ということもあり、一般的なオルタネイティブ・エレクトロニカ・ハードロックの形式以上に、クラシック音楽の雰囲気が強く表れていたり。このように、一つのバンドの中で「ロック」「エレクトロニカ」「クラシック」といった複数のジャンルを感じさせるような、楽器達が超個性的な集合で成り立っていて、ジャンル史上とてもグローバルなバンド編成になっていると思う。

この音楽内での異文化交流は、「全く異なる人間同士のフィーリングが共振して一つの大きな塊となる」というような、"音楽を奏でる"というアンサンブルの本質とその喜びを、もっと特別なものにしているように感じる。しかもAnna Meredithは、変拍子ポリリズムを多用するトリッキーな曲構成でありながら、はしゃぐ子どものように可愛くふざけて遊び倒す音楽性...。そのアンサンブルはとても高度でありながら美しく、そして何よりめちゃくちゃ楽しい 笑。個性と個性が高度なアンサンブルで美しく楽しくぶつかり混ざり合う、最も格別なアンサンブルを体現していると思う。

Fibs(2019)のリードトラックであるParomor(本ビデオ)は、アルバムのフィナーレを飾るAnna Mereithの真骨頂。曲の山場に持ってくるAnnaのクラリネットのソロパートは、彼女のバンドの高度な演奏技術と可愛さとアンサンブルの楽しさの全てを網羅していて、本当にたまらない。何回も聴いて「3・3・2拍子と3・3・3・2拍子の混合」という超特殊なリズムを徹底的に体得したとき、「音楽を演奏することがいかに楽しいか」ということを心の底から実感する。

2019年のベストトラック、及びベストMV。Anna Meredithは本当に最高...笑

 

 

 

 

 

2. Nosaj Thing - "Eclipse/Blue" (2012)

人間の踊りをマルチモニターで拡張した現代芸術。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1. Jamie xx - "Sleep Sound" (2014)

 

 

 

 

 

まとめ

https://www.youtube.com/playlist?list=PL4yLPSN780NelO4j7msrqZAWtxvhkItbE

 

 

 

 

「SJ氏プレイリストのベストソングTOP15」感想

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私を洋楽の沼に引きずり込んだ第一人者であるSJ氏のプレイリスト(2019年4月~2020年2月)の中から、特に大好きなもの15曲をピックアップ。ランキング形式で感想を添えながら表明する

(全て邦楽!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15. Spangle call Lilli line - "normal star"

Album : Spangle call Lilli line (2001)

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 まずとても惹かれたのは、「くるりSUPERCARNumber Girlといった"97年世代"に着実なJ-Rock主義を感じる」というところ。その音楽性は例えるなら、商業的な成功を全く顧みず、感情表現や現実逃避などに対して理想を真剣に追求した音楽のこと。優しくソフトな感触のクリーントーンで奏でられるギターの綺麗なアルペジオなど、無駄を排除したシンプルなサウンドだけでめちゃくちゃ満たされるように、理想を真剣に追求したその精神が音楽の完成度によく表れてると思う。

純粋に00年代の和性ポストロックとしても最高。和性ロック特有の清楚で美しい響きが一般的なロックを超越した"ポスト"ロックのサウンドとして表現されているということ。言い換えればそれは、常に進化する"ロック"の最前線としてのサウンドということだし、そう考えるとめちゃくちゃ最強な音楽だなと思う。一曲6分越えという充実したスケールもよい。個人的に00年代の和性インディーロックバンドは全然知らないので、このバンドを知れてよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

14. Special Favorite Music - "Ceremony"

Album : Royal Blue (2017)

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 欠点のない無敵のフィーリングを実現した傑作トラック 笑。最大の魅力はなんといってもオーケストレーションを組み込んだバンド編成の充実。テンションを高めるようなパーティーソング系のアプローチがありながら、フルートやストリングスを強調した丁寧で上品な仕上がりを常にキープしている感じ。ウキウキするような楽しさと優しくて温かいフィーリングの両方を絶妙に調和してると思う。心の余裕を作り出すような究極的に満たされたフィーリングを実現していて、本当に素晴らしい。

世界的に見ても、チルアウトなR&Bなどのオシャレ系音楽の幅がとても広くなったなと思う。Ceremonyに関しても、オーケストレーションを含んだ楽曲のオシャレ感という点ではそのトレンドにめちゃマッチする作品だと思うし、何より完成度が本当に高い。アニメのエンディングとかTVCMとかで起用されたらめっちゃいいのになぁと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

13. EVISBEATS - "Lullaby feat. WHALE TALX & annie the clumsy"

Album : HOLIDAY (2018)

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 「初めて正真正銘のチルアウトを聴いたかもしれない」という衝撃的な感動に襲われた 笑。チルアウトの音楽自体は認知しているし、洋楽で何枚か作品も持っているけど、ここまでR&Bのスローテンポなグルーヴ感のチルさがハマってる音楽は初めて聴いた 笑。楽曲の全体的なサウンドスケープのポカポカ感もめちゃくちゃチルい。これは、ドリームポップ、シューゲイザーサイケデリックロックなど、今まで聴いていた極上のエクスタシーを得るドラッグ作用系の音楽にどこにも属さない、私にとって全く新しい快感。初めて聴いたときはバイト帰りの車の中だったけど、ほどよく疲れてたからコンディション的にもめちゃくちゃ最高だったと思う 笑。

自分の周りの音楽好きな友達はみんなヒップホップ~R&B系を守備範囲としている。なかなか自分が好きなロックの話とかできないのだけど、ELVISBEATSの本トラックは積極的に普及できそう 笑。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12. シャムキャッツ - "AFTER HOURS"

Album : AFTER HOURS (2014)

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 シャムキャッツの中で好きなものを選ぼうと思ったとき、最も印象的だったのがこれだったので、これの感想を書く。

シャムキャッツは、"とりとめのない日常感"をよく表現できるバンドだと思う。でもそれはただの無感覚な退屈ではなく、平常的でノーマルなのにさりげなく素敵なフィーリングが含まれた感じ。日常に幻想を混ぜ込んだような、ほんの少しドリーミーな音像とかにそういうものを感じる。それはいうなれば、毎日を繰り返し過ごす中で時々めちゃくちゃ欲しくなるような理想的な瞬間だと思うのだけど、シャムキャッツはそういうものを切り取って音楽化するのがとても上手なバンドなんだと思う。そういう点で言えば、自分が聴いてない作品含めてどの楽曲も素晴らしいと思うのだけど、そういう"さりげない素敵な日常感"を最大限発揮したようなAFTER HOURSのジャケット、本当に最高だと思う 笑。私が思うシャムキャッツのよさが、もうそこに全て説明されている感じがする。毎日の全てを素敵に見せるシャムキャッツの日常感。

今度フジロックとかで晴れたお昼の野外ステージで見れたらいいなー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11. People In The Box - "ダンス、ダンス、ダンス"

Album : Ave Materia

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  People In The Boxで一番聴いてる曲。神秘的な存在感を放つような開放的なメロディーや、ワルツのような舞い方をする美しいリズムなど、独創的で新しいオルタネイティブロックとしてのよさだけでなく、ロックだけでは生み出せないクラシック的な美的センスがあったり。それはまるで、音楽という枠組みの中で挑戦したモダンアート作品のよう。丁寧に設計されたようなエフェクト感や、多面的な解釈が楽しめる波多野氏のリリックなど、全ての部分において鑑賞密度の高い一芸術としてとても優れた作品になっていると思う。

この曲で最も好きなところは、音楽が提示する「ひとり なかよく踊りましょう」といったメッセージ。芸術が創造した大いなるワールドの一員となることが作品鑑賞の醍醐味であると思うのだけど、この曲の提案のように、パーソナルで充実したワールドを満喫するということは、何にも堪えがたいとっておきの特別感があると思う。そしてそのこの上ない感動が、そういったとっておきの"孤独"が、「世界を救うかもしれない」のだ。

...めっちゃ素敵やん...!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10. ミツメ - "怪物"

Album : mitsume (2014)

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 ミツメで最も印象的な曲がこれ。浮遊感が溢れるドリーミーな世界観、一度聴いたらずっと耳に残るようなギターの鳴き声、曲に調和しながらも少し不気味にうねるようなベースラインなど、気持ち悪いくらい記憶にこびりつく凄まじい存在感がある。そこには現実に反抗しようとするロックの本質的なものがあってとても好感が持てる。楽曲中盤以降のノイジーなギターソロのパフォーマンスも本当に素晴らしい。

この曲の凄まじい存在感は、同時にとてもミステリアスな感触を残している。そしてそのインパクトのある音楽体験は、聴いた当時の感情を深く記録する「音楽思い出効果」としての役割を強力に担っていると思う。私の場合この曲は、SJ氏のおすすめとして渡された思い出として強く印象に残っている。これからこの曲を再生する度、そのときの記憶とミステリアスな感触が入り混じったような、魅力に満ちた不思議な感覚を永遠に味わうのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9. 中村一義 - "いつだってそうさ"

Album : 100s (2002)

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 気分が落ち込んでいるときに聴くと励まして寄り添ってくれるようなポップチューンにめちゃくちゃ弱い。R&Bのような躍動的でエネルギッシュな楽しいグルーヴでありながら、飾りすぎないサウンドデザインを保った清々しくてフレッシュな雰囲気の感じ。「いつだってそうさ」というキャッチフレーズにも、そういったフィーリングがよく発揮されていると思う。幸せを増幅させたいときでも、少し寂しくて元気がないときにも聴けるような、とても有用性の高い音楽だと思う。

特に好きなのが、「誰かに出会った?」「そんであなたに出会った」という歌詞のように、人との出会いについて歌ったロマンチックなセンスがあるところ。人肌恋しい気持ちが煽られるような、切なくも素敵なフィーリングが搔き立てられる。新社会人で新しい出会いに期待する今の時期は特にそう 笑。春にいっぱい聴きたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8. Sweet Williamと青葉市子 - "からかひ"

Album : からかひ - Single (2018) 

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 青葉市子は誰ともコラボしないソロの状態でも常に最高なのだけど、OvallとコラボしたYura Yura feat. Ichiko Aoba(2013)など、伴奏隊やビートメイカーをプラスした編成も本当に最高だと思う。大和撫子の概念を具現化したような日本の美しい自然的なヴィジョンを彷彿させる青葉市子の作家性を失わず、楽曲のダイナミクスをより増強させたような感じ。Sweet Wiliamの本トラックの場合、必要最低限に抑えたバッキングデザインや、虫の鳴き声をサンプリングした自然的なヴィジョンなど、青葉市子の音楽性にとてもマッチしていると思う。それは言い換えれば、シンプルすぎるが故に生じた青葉市子の切なすぎる音楽性の弱点を克服したものともいえると思う。相性がめちゃくちゃバッチリな組み合わせで本当に素晴らしい。

今思えばこれが初めての青葉市子だったし、あの頃が懐かしい。青葉市子について少し補足をしておくと、ピンク色のジャケットが特徴的なアルバム「0」は、2013年におけるマイ・ベストアルバム25位圏内だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7. COALTAR OF THE DEEPERS - "HALF LIFE"

Album : HALF LIFE - Single (2019)

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 本当にかっこよすぎてめちゃくちゃ感動した。ノイジーで轟音なシューゲイザーの迫力を利用しながらガンガン攻めていくロックの感じ、シンプルに大好きすぎる 笑。メロディーの発想もとても洋楽感があって、まるで90s~00sに流行ったインディーUKロックに似た趣を感じられる。サブスクリプションのランキングで上位に見られるような一般的なメインストリームのロックバンドよりも100億倍大好き 笑。こんなにインディー感の濃いロックソングを国内で見つけられたのが本当に嬉しい。

この曲が何より素晴らしいのは、曇ったギターサウンドを強調したようなローファイ感を取り入れたというところ。洋楽でも60年代くらいの古いサウンドを真似した安っぽいローファイロックの作品はたくさんあるけど、ローファイを利用してここまで曇った音像の"陰鬱なかっこよさ"を強調した作品は出会ったことがない!すごい!2010年代の終わりでこんな新発想のロックがあったなんて!笑。2020年代の新しいロックの未来が少し見えてきた感じがする。今後のロックシーンにも期待だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6. 蓮沼執太フィル - "Earphone&Headphone in my Head - PLAY0"

Album : 時が奏でる (2013)

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 心躍るような満たされるポップソングでありながらオーケストレーションインストゥルメンタルでもあり、充実感の半端ない最強の音楽だと思う 笑。系統でいえば14位で述べたSpecial Favorite Musicの音楽性と類似しているのだけど、Special Favorite Musicよりもオーケストレーションの規模が拡大した感じで、メロディーの掛け合いなどの多様性がもっと壮大になっていて、音楽を奏でる基本的なアンサンブルの喜びがめちゃくちゃ巨大になっていると思う。そしてそのオーケストラとしての存在感が強くなったことから、清潔で上品なオーラもより強力になってたり。豊かで美しい最高のポップ・オーケストラだと思う。

蓮沼執太フィルの本作でとても好きなところは、リスナーがそれぞれ物語を想像できるようなインストゥルメンタルとしての充実があるというところ。メロディーのパターンも数多く、色々なシーンで色々なストーリーを想像できるインストならではの自由度がある。その域はもはやクラシック音楽のレベルであるかもしれないけど、キラキラしたフィーリングを記述したそれはしっかりポップでもあり、本当に贅沢な一曲だなーと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5. Chouchou - "1619khz"

Album : Night And Wanderer (2017)

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 新しい音楽を追いかけるモチベーションは、「今までに聴いたことのタイプの音楽に出会いたい」という部分が大きい。Chouchouの本トラックに関してはまさにその感じ、今まで全く出会ったことがなくてゾクゾクするようにテンションが上がった。

純粋に、2010年代に栄えたEDM系の太くて厚いエレクトロニックのサウンドや、暗闇を演出するようなダークな深みのあるハウスミュージックとしてめちゃくちゃかっこいい。今作が本当に最高なのは、その音楽が交通状況をお知らせするラジオのBGMとして設定されているというところ...!!ラジオ的にはありえそうだけど、そこに人間の悲しみや苦痛を反映したような意味深なリリックを組み込んだり、ストーリー性のある音楽としてはめちゃくちゃ新しい!現実感と非現実感の入り混じった最高にスペシャルな作品に仕上がってると思う。

アイディアのレベルとしてはもはやコンテンポラリーアートの域に達してると思う。今までの邦楽感が全くないという点でも本当にゾクゾクした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4. 片想い - "party kill me (パーティーに殺される!)"

Album : QUIERO V.I.P. (2016)

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 片想いの特徴的なところは、賑やかでフレンドリーなバンドのアンサンブルと、そこから滲み出るメンバー達のめちゃくちゃ仲良しな空気感。片想いの人達が、みんなで一緒に音楽を演奏することが本当に楽しいと思っているのがめちゃくちゃ伝わる。このparty kill meは、そういった片想いの楽しいアンサンブルイズムが、とても切なく愛おしい感情に作用しまくる曲。それは、"死にそうになるほどここにいたい"と思わせるような喜びだったり、"どうなっちゃってもいいから音楽を止めないで"というほど愛おしい音楽愛だったり。正直、この歌詞ずるすぎると思う 笑。こんなの最高すぎるに決まってるじゃん...笑。

音楽を鑑賞することは、その音楽が創造するワールドの一員となることだけど、片想いの音源鑑賞の場合、片想いのメンバーたちが演奏しているその場の空間にトリップし、片想いの人達と一緒に楽しく交流するようなイメージを得ることができると思う。この曲では特に、片想いの人達の「音楽が本当に好き」というそのリアリティを生で感じてしまうので、思わず泣きそうになってしまう。

2019年のサヨナラもめちゃくちゃよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3. ザ・なつやすみバンド - "ラプソディー"

Album : パラード (2015)

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 6分20秒の中で繰り広げられるストーリー性のクオリティが本当にやばい。楽曲の展開の中に起承転結をしっかり持っているし、バンドがある程度の大きいスケールを持っているというのもあって、一つの楽曲としての充実度が本当に高いと思う。

何もない空間から一つずつ音が生まれるような始まりから、徐々に意識を覚ましつつ、謎めいたな空間をふわふわ彷徨っていく。そして突如、今まで不明瞭だったものが明らかになるような境地に達し、みなぎるエネルギーを糧に飛び立つように加速していく...。この、「何かの境地に達して、加速して飛び立つ」というようなザ・なつやすみバンドのニュアンスが本当にめちゃくちゃ大好きなのだけど、そこには、自由を獲得したときの最高に開放的な喜びの瞬間があるわけだし、本当に素晴らしいと思う。

音楽に身を任せて自分の感情を時間変化させていくのって本当に楽しいと思うのだけど、自由で開放的なゴールがあるこの曲はそれ以上に、自分の生命を祝福するような、とてつもない喜びの瞬間が含まれていると思う。何度聴いてもめちゃくちゃ感動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2. 吉澤嘉代子 - "えらばれし子供たちの密話"

Album : 屋根裏獣 (2017)

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 おとぎ話や絵本のような設定の世界観の中で、ソウルフルな吉澤嘉代子の歌がこれでもかというほど炸裂している。そこには、苦しみを全て無にするようなR&B・ソウルに匹敵するほどの音楽への没頭があると思う。聴くと心のときめきが最大限になって爆発してしまいそうになるほどエモーショナルで、本当にめちゃくちゃ魅了される。吉澤嘉代子のキュートな歌声が溢れ出るエモーションに従って自在に変化する様子も本当に素晴らしい。

ただでさえ前半パートでそれなのに、中盤以降の転調の展開を機にエモーションがさらに過激化するから本当にやばい。下手してしまうと、あまりのエモーションに自分の感情がバカになって人間が壊れそうになってしまう。聴く度に「いつまでも続いてほしい」と思うほど最高なのだけど、「おやすみ」ってぶった切られてしまうので、結局リピートが止まらなくなるという...笑。

先月公開されたバカリズム原作の「架空OL日記」という映画、今年ベスト級に本当に面白かった。主題歌の吉澤嘉代子の「月曜日戦争」も本当に最高だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1. 平賀さち枝とホームカミングス - "白い光の朝に"

Album : 白い光の朝に - EP (2014)

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 人生ベスト級に大・大・大好きな曲で、この曲が所持するヴィジョンやフィーリングを常に持って生きていたいと思う。とにかく最高なのは、「無邪気すぎる超絶に可愛い平賀さち枝の歌要素と、光り輝くホームカミングスのバッキングの最強のマッチング」、そして、「憂鬱な気分を全て消滅させるような"白い光の朝"という世界観設定」の組み合わせ...!!はーもう神かよ!!とツッコミを入れてしまいたくなるくらい最強すぎて本当にやばい 笑。憂鬱な気持ちを徹底的に消滅させるような音楽のリアリティが本当に最強すぎるし、毎日このフィーリングを心に抱えていきたいと思うほどその感情を愛してる。本当に神がかったセンス。

平賀さち枝の歌要素も最高すぎるのだけど、伴奏隊のホームカミングスもその平賀さち枝のセンスに引っ張られて可愛さを増しているような感じがするのがまた大好き。具体的には、従来のHomecomingsの音源のときよりも子供らしいニュアンスがより強調された畳野彩加氏の歌声などがそう。そういった平賀さち枝的ホームカミングスのセンスが本当にツボだし、平賀さち枝って本当にめちゃくちゃ最高だなと思った。

思い焦がれるようなエモーションがめちゃくちゃ搔き立てられる歌詞の内容も本当にたまらない。とても愛おしい内容の歌詞なのに、平賀さち枝が歌うからまた別な愛おしさが発生するんだよね...笑。自分目線でも平賀さち枝目線でもダブルで楽しめる。本当、この曲最高な部分しかない...笑。

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

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